2019年9月13日(金)に株式会社丹青社本社で行われたトークイベント「田辺竹雲斎氏インスタレーション」に、FRONTEOのCTO武田が美術品コレクターとして参加しました。アーティストとコレクター、メディアをバーチャル空間で結びつけることを目的とした丹青社の取り組み「B-OWND」(注1)の紹介も兼ねた今回のイベントで、武田はテクノロジー×アートの可能性について語りました。
会場には、四代田辺竹雲斎氏(一番右)が制作した、虎竹を用いた躍動感あふれるインスタレーションが飾られ、国内外の著名なキュレーターや美術品コレクターの視線の先には、東京藝術大学大学美術館の秋元館長(左から2人目)、FRONTEOの武田CTO(左から3人目)、四代田辺竹雲斎氏が座り、アート作品を展示する側、所有する側、制作する側それぞれの視点から、アートとのかかわり方、最新のテクノロジー、特にブロックチェーンを活用した作品の流通に期待することについて語りました。
尺八職人を父に持ち、自身も幼いころから竹にはなじみがあると言う武田ですが、アート作品については、「作品のストーリーを分け合う瞬間が、コレクターの醍醐味」と語り、「価値の媒体」としての美術品の在り方について語りました。また、ブロックチェーンについては、インターネットの黎明期から現在に至るまでの過程になぞらえ、「登場したばかりの頃はどれくらい使えるか分からなかったインターネットも、今ではオープンで開かれたネットワークとして非常に重要なツールとなっています。ブロックチェーンも同様に、オープンで安価な信用保証のシステムで、これがどれだけ広まっていくか楽しみですし、実際に自分が作品を購入する際にはギャラリーの方の解説を参考にしているので、このような情報も一緒に載せていくと、作品のストーリーが見えてきます」と語っています。
トークイベントの中では、作品を購入する際に、昔は実際に作品を見てから、という人が多かったけれど、最近ではデジタルカタログを見て購入する人が増えているという話も聞かれました(先日アメリカで開いた展覧会では、購入者の実に9割がeカタログから購入したとのこと)。非常に高い割合であるように思えますが、それには、扱っているギャラリーの信頼性(ギャラリーの哲学、作品の収集技術などの信用性)が欠かせないと言います。信頼されているギャラリーと、信頼できるテクノロジーが結びつくことにより、より広いオーディエンスに作品を届けることが可能になるのです。
FRONTEOでは、企業理念の一つに、「時代を超えて輝き続ける文化」を生み出し、継承していくというものがあります。今回のイベントで、先人がつないできたアート・工芸の技術を現代のアーティストが作品として形にしていくように、FRONTEOは、テクノロジーと文化の接点から、新たな価値を生み出していくことにも取り組んでいきます。
注1: B-OWNDとは
B-OWNDとは、ブロックチェーンを活用し、日本の伝統工芸の技法により生み出されたアート作品を世界に向けて販売・流通できる新たなプラットフォームです。ブロックチェーンによるデジタル作品証明書を導入することにより、作品の真贋、一次流通と二次流通の相互影響による価値創出、過去の所有者経緯が重要となるアート(美術品)市場において、作品の真贋と付加価値を担保した上で、Eコマースを通じた作品の売買を可能にします。国内外のコレクターに向けた新たな流通網を形成することで、日本の伝統技法により生み出されたアート作品の認知・普及およびマーケットを拡大し、技術の継承や文化の担い手の育成、日本の文化・芸術の振興、地方創生に貢献します。
(写真提供:丹青社)
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