KIBITKIBITの特徴とこれから

01今までできなかったことができる!

大量のデータに人間の判断を使える

KIBITは、ユーザーから与えられた教師データに含まれる特徴を学習し、その学習結果に基づいて他のデータを評価することにより、大量のデータからユーザーの意図に合致する情報を抽出することができます。具体的には、学習段階において、非定型の自然文から、形態素解析によって品詞の特定や単語の抽出を行います。次に、単語やセンテンスの重要度をユーザーの判断ごとに算出し、特徴軸を最適化します。そして、評価段階においては、最適化した特徴軸に沿って他のデータに含まれる各単語や単語間の関係を評価する(スコアリングする)ことにより、ユーザーの意図に合致する可能性が高い順にデータ全体を並べ替えます。
当社は、独自開発したこの学習・評価のアルゴリズムを「Landscaping」(ランドスケイピング)と呼んでいます。自然を利用して風景を形づくる活動(Landscaping)の思想・概念が、当社が理想とするデータ分析の過程・性質に似ているからです。
KIBITは、このLandscapingにより人間の機微を自動的に学習し、学習結果を多様なアプリケーションに応用できる汎用性を備えています。これにより、例えば、訴訟支援事業ではプレディクティブ・コーディング(文書と訴訟との関連性を評価することにより、訴訟関連文書のみを予測分類する手法)を実現しています。

専門家は、 調査対象として重要なデータであるか否かを判定 「専門家の暗黙知(人間の機微)」(人工知能「KIBIT」へ) 人工知能「KIBIT」の場合、 専門家の暗黙知(人間の機微)を学び、専門家に代わって判断します。調査対象文書の残りに対して判断し、文書を発見(専門家へ) ※研究開発報告書6ページより

学習量が少なく現実的

「資格試験に合格するために、何をどの程度まで勉強すれば十分と言えるか」を見積ることが難しいのと同様に、人工知能においても、その妥当な学習量を事前に知ることは困難です。一般に、人工知能が必要とする学習量の多寡は、目的・データの性質・期待パフォーマンスなどに応じて複雑に変化するからです。KIBITは、学習量が不足した場合にそのパフォーマンスを向上させるように再学習することができるため、最少の学習で最大のパフォーマンスを発揮することができます。

教師データ 【1】 重み最適化1回目 → 再現率80% 【2】 重み最適化2回目 → 再現率88%  【3】 重み最適化3回目 → 再現率90% 「データの分析状況に応じて重み付けを最適化。見つけたい情報の網羅性(再現率)を自動的に上げます。」 ※研究開発報告書6ページより

02「決める」を豊かにする

あなたの好みを理解して提案

例えば、デジタルマーケティング領域には、ウェブサイトに含まれるテキスト情報がビッグデータとして存在します。KIBITは、このビッグデータを分析することによって、ユーザーが気づき得ない価値ある情報をレコメンドすることができます。
すなわち、KIBITは、ユーザーの潜在的なニーズをウェブサイトに記載された一部のテキストから学習し、その学習結果を多数のウェブサイトに適用することにより、ユーザー本人も気づかなかった潜在的ニーズに合致する情報を探し当てます。ユーザーは、簡単な操作で「少し意外でおもしろい」情報をインターネットから発見することができます。

「いろいろなレストランのレビューがあるのはいいけれど、多すぎて行ってみたいレストランを見つけるのが大変…」 【1】 「このお店レビュー いいね!」 ユーザーが任意のレビューを評価し、自分好みに合うものを選ぶ → 【2】 分析学習 KIBITが、ユーザーが評価したレビューを分析し、ユーザーの嗜好を学ぶ → 【3】 分析抽出 学習内容からインターネット上のレビューを分析、ユーザーの嗜好に合致するレビューに紐付く店舗を抽出する → 【4】 「たしかに好きかも!」 抽出した店舗をオススメする。学習内容は他分野のレコメンドにも利用可能 → フィードバック 【2】へ ※研究開発報告書13ページより

理由の提示

KIBITは、「データをそのように評価した理由」を説明したり、あるトピックが多数のデータに占める割合を可視化したりするコンテンツを動的に生成し、ユーザーにフィードバックすることができます。例えば、ユーザーがある作曲家が作曲したピアノ曲を「お気に入り」として登録した後、KIBITがオペラをそのユーザーに勧めた場合に、「作曲家が同じだから」と理由を説明します。当社は、人工知能KIBITをより身近な存在とするためには、こうした「つながり」を見いだした理由をKIBIT自身に説明させることが重要と考えており、それを実現する未来のインターフェースを研究開発しています。

人工知能と対話

高度な情報処理を担うソフトウェアを使い始める場合、人間がその使い方を最初に理解し、能動的なアクションをとることによって情報を発見・解釈することが求められます。そのため、人間にはソフトウェアに関する一定のリテラシーが要求され、それを超えた範囲にある情報にアクセスすることは難しいのが現状です。
当社は、KIBITに対話型エージェントとしての機能を搭載することにより、この問題を克服しようとしています。例えば、所望の情報が見つからなかった場合は、その理由を提示して対案を出すなど、KIBITとの対話によって情報に対する真のニーズを掘り下げ、リテラシーを超えた範囲にある情報へのアクセスを可能にすることによって、より深い理解・納得を得られる新たなユーザー体験を提供しようとしています。

ロボットがパートナーに

人工知能を効果的に運用するためには、その用途に応じた適切なプラットフォームが重要となります。人工知能との対話に基づく真のパフォーマンスを引き出すためには、対話のハードルを下げることによってそれを人間に促す必要があるからです。ただし、「対話できる相手である」と人間が認識する基準は厳しいため、例えば、モニターに「人工知能キャラクター」を表示させるだけでは円滑な対話を促すことはできません。
当社は、KIBIT搭載のコミュニケーションロボットを開発しています。ロボットは自然な受け答えで人間に対話を促します。そして、対話をとおして得た情報からその嗜好を学習し、やがて「あなたも知らないあなたを発見する」個人的なパートナーに成長します。

※KIBITの詳細は「研究開発報告書」をご参照ください。

Analyzing Big Data and looking into human behavior.行動情報科学研究所