- 報道関係者各位 -
メタジェンセラピューティクスとFRONTEO、世界的に注目されるマイクロバイオーム創薬の共同研究を開始
Drug Discovery AI Factoryにより腸内細菌の作用や疾患との関連性を解析
株式会社FRONTEO
代表取締役社長 守本正宏
東京都港区港南2-12-23
(コード番号:2158東証グロース)
メタジェンセラピューティクス株式会社(本社:山形県鶴岡市、代表取締役社長CEO:中原 拓、以下「メタジェンセラピューティクス」)と株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下「FRONTEO」)は、FRONTEOのAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory(以下「DDAIF」)」を活用し、近年世界的に注目をあつめているマイクロバイオーム*1を創薬に応用する共同研究を開始したことをお知らせいたします。

本共同研究は、マイクロバイオームサイエンスに関するデータベース情報をDDAIFで解析し、腸内細菌の作用や、疾患との関連性の探索手法の開発、マイクロバイオーム創薬*2への応用可能性などを検証することを目的としています。
近年、腸内細菌と疾患の関連性が科学的に解明され、腸内細菌を活用した新たな治療法の研究開発が世界で進んでいます。腸内細菌は、消化器系疾患のみならず、がんや中枢神経系疾患との関連性も明らかになっており、今後の研究の進展により、アンメット・メディカル・ニーズ*3を満たす革新的医薬品の創出が期待されています。他方で腸内細菌による疾患への作用メカニズム等は複雑であり、AI技術を用いた迅速な科学的解明が求められています。メタジェンセラピューティクスとFRONTEOは両社の技術や知見を生かし、マイクロバイオーム創薬の進展を目指します。
メタジェンセラピューティクス 代表取締役社長CEO 中原 拓のコメント
「メタジェンセラピューティクスでは、潰瘍性大腸炎・がん・パーキンソン病を対象とした腸内細菌叢移植(FMT)の医療技術や医薬品の開発を進めています。
ヒトの腸管には約1,000種、40兆個以上の腸内細菌が生息していますが*4、それぞれの腸内細菌が果たす役割や疾患との関連性や、腸内細菌叢が集合体として発現する機能に関して未解明の部分が多く存在します。
メタジェンセラピューティクスが進めるFMT創薬・医療サービスは、その過程で多くのドナー関連データを時系列で蓄積します。このビッグデータは第一義的にはFMTの安全性と品質管理のために使われますが、科学と医療の発展に役立てられる可能性が大いにあります。腸内細菌叢の役割をより深く理解するためにはこれまで使われてこなかった情報科学の手法を取り入れていく必要があり、FRONTEOの有するユニークなAI技術をメタジェンセラピューティクスの構築するビッグデータと掛け算することで大きな価値を生み出す可能性が大いにあると考えています。
本研究を通じて腸内細菌に対する更に深い理解を得ることで新しい応用可能性を切り開き、よりよいFMT治療はじめとする新しいソリューションの創造を目指してまいります」
株式会社FRONTEO 取締役/CTO 豊柴 博義のコメント
「FRONTEOは、AI創薬事業において、自然言語処理に特化したAI『KIBIT(キビット)』と創薬研究者およびAIエンジニアの知見を融合し、疾患関連遺伝子ネットワークの解析や、標的候補に関する仮説の構築を通じ、医薬品開発における研究者の意思決定を強力にサポートするAI創薬支援サービスDDAIFを展開しています。
このたび、本技術を応用してマイクロバイオーム創薬の探索研究に取り組めることは、大変興味深いチャレンジだと考えています。マイクロバイオームは、疾患の治療や健康推進に重要な役割を果たすものとして近年高い関心を集めている一方、現時点では未知の部分も多くあります。既知から未知の関連を発見するKIBITが、マイクロバイオーム創薬の進展に大きく貢献し、本共同研究やそれを通して得た知見が、革新的な医薬品の創出や患者のQOL向上につながることを期待しています」
*1 ヒトの体に共生する微生物(細菌・真菌・ウイルスなど)の総体。
*2 腸内細菌叢科学を活用した創薬。腸内細菌叢移植療法、細菌叢製剤、培養生菌製剤などにより、腸内細菌叢の再生や適切化を図るための医薬品開発などを指す。
*3 有効な治療方法が見つかっていない疾患に対する、新しい治療薬や治療法などへのニーズ
*4 Sender, R., Fuchs, S. & Milo, R.:Revised Estimates for the Number of Human and Bacteria Cells in the Body. PLoS Biol. 14, e1002533 (2016)
■メタジェンセラピューティクス株式会社について URL: https://www.metagentx.com/
メタジェンセラピューティクス株式会社は”マイクロバイオームサイエンスで患者さんの願いを叶え続ける”ことをパーパスとして、腸内細菌研究に基づいた医療と創薬でソーシャルインパクトを生み出す、順天堂大学、慶應義塾大学、東京科学大学発ベンチャーです。
「腸内細菌叢バンク」を基盤とし、腸内細菌叢移植(FMT)の社会実装を目的とした「医療サービス事業」と「創薬事業」を推進しています。現在は、免疫疾患(炎症性腸疾患)、がん、中枢神経系疾患の開発に注力しています。
■FRONTEO DDAIFについて
URL: https://lifescience.fronteo.com/products/drug-discovery-ai-factory/
「FRONTEO Drug Discovery AI Factory(DDAIF)」は、自然言語処理に特化したAI「KIBIT(キビット)」(日米特許取得済)と、FRONTEOの創薬研究者およびAIエンジニアの知見を融合したAI創薬支援サービスです。疾患関連遺伝子ネットワークの解析や、標的候補に関する仮説の構築を通じ、医薬品開発における研究者の意思決定を強力にサポートします。
本サービスはすでに複数の大手製薬企業で導入されており、実績を積み重ねています。
【参考:製薬企業との共創プロジェクト】
・ FRONTEOと中外製薬、Drug Discovery AI Factoryを活用した標的探索に関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/pr/20250515
・ EAファーマとFRONTEO、AIを活用した創薬の標的探索に関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/pr/20250512
・ FRONTEOとエーザイ、Drug Discovery AI Factoryを活用した標的探索に関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/pr/20250128
・ FRONTEOと丸石製薬、Drug Discovery AI Factoryを活用したバイオマーカー探索に関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/pr/20250109
・ FRONTEOとUBE、Drug Discovery AI Factoryを活用したドラッグリポジショニングに関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/pr/20241114
【参考:アカデミアとの共同研究プロジェクト】
・ FRONTEOと東京科学大学、「Drug Discovery AI Factory」を活用した新たな創薬標的の探索に関する共同研究を開始, https://www.fronteo.com/pr/20250513
・ FRONTEOと熊本大学、Drug Discovery AI Factoryを活用した新たながん治療法探索に関する共同研究を開始, https://www.fronteo.com/pr/20250508
■FRONTEOについて URL:https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自社開発の特化型AI「KIBIT(キビット)」の提供を通じて、日夜、社会課題と向き合う各分野の専門家の判断を支援し、イノベーションの起点を創造しています。当社独自の自然言語処理技術(日米特許取得)は、汎用型AIとは異なり、教師データの量およびコンピューティングパワーに依存することなく、高速かつ高精度での解析を可能にします。加えて、解析した情報をマップ化(構造を可視化)する特許技術を活用することで、「KIBIT」が専門家のインサイトにダイレクトに働きかけることができ、近年、KIBITの技術が創薬の仮説生成や標的探索にも生かされています。

KIBITの独自技術およびアプローチを通じて、「記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」理念の実現に向けて、ライフサイエンスAI、リスクマネジメント(コンプライアンス支援分野、経済安全保障分野、リーガルテックAI分野)、DX(プロフェッショナル支援分野)の各事業で社会実装を推進しています。
2003年8月創業、2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国、韓国、台湾で事業を展開。第一種医療機器製造販売業許可取得、管理医療機器販売業届出。資本金資本金899,176千円(2025年3月31日時点)。
※ Drug Discovery AI Factoryに使われている技術は、FRONTEOが日本および欧州、米国、韓国で特許権を計21件取得しています。
※ FRONTEO、KIBIT、Drug Discovery AI FactoryはFRONTEOの日本および欧州、米国、韓国における商標または登録商標です。
<報道関係者のお問い合わせ先>
株式会社FRONTEO 広報担当
Email: pr_contact@fronteo.com 電話:080-4321-6692
<ライフサイエンスAI事業に関するお問い合わせ先>
株式会社FRONTEO ライフサイエンスAI事業本部
https://lifescience.fronteo.com/contact