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FRONTEOとエヌビィー健康研究所、GPCR抗体創薬における共同研究の基本方針に合意

最短2026年度中の導出を視野に、非連続的な収益機会を確保

2026年02月12日配信

株式会社FRONTEO
代表取締役社長 守本正宏
東京都港区港南2-12-23
(コード番号:2158東証グロース)


株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下「FRONTEO」)と、抗体医薬品*1の研究開発を専門とする北海道大学発認定スタートアップ企業である株式会社エヌビィー健康研究所(本社:札幌市北区、代表取締役:髙山 喜好、以下「NBHL」)は、GPCRを標的とした抗体医薬品のパイプライン創出および事業化に向け、以下2件の共同研究に関する基本方針に両社合意いたしました。

①  NBHL既存パイプラインを対象とした新規適応症探索および導出(ライセンスアウト)に向けた共同研究
②  新規抗体医薬品パイプライン創出に向けた共同研究

両社は2025年8月より、FRONTEOのAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory(以下「DDAIF」)」*2を活用したGタンパク質共役受容体(以下「GPCR」)*3を標的とする新たな抗体医薬品パイプライン創出に向けたPoC(実証実験)*4を実施いたしました。
本PoCを通じて、「標的分子*5と疾患の未知の関連性を可視化し、仮説を構築するFRONTEOのAI解析技術」と、「NBHLの抗体に関する深い知見や抗体を取得する独自技術」とのシナジーが確認されたことから、両社は協業関係をさらに発展させ、2026年度中を視野に抗体医薬品パイプラインの導出を目指すことに合意いたしました。

 

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■PoC(実証実験)の検証内容と結果
一般的に創薬研究開発は成功確率が非常に低いプロセスであるため、研究開発効率を高めるためには「創薬探索段階における標的分子候補の抽出」と「メカニズムの推定を含む豊富な仮説の生成・妥当性の評価」が極めて重要となります。
特にGPCRを標的とする医薬品はこれまでに多数開発されている実績があり、重要な標的分子として位置づけられています。一方で、GPCRと疾患の組み合わせは多岐にわたり、関連性が未解明な領域も広く残されています。こうした未知の領域の標的分子を早期に探索し、仮説に基づいて研究開発を進められるかが、創薬研究の成果や事業化の可能性を大きく左右します。

本PoCでは、NBHLの抗体創薬技術とFRONTEOのAI解析技術を融合し、GPCR抗体医薬品創出における仮説生成および検証プロセスの有効性を検証しました。
その結果、「既存パイプラインの戦略転換(ドラッグリポジショニング)に伴う付加価値向上」や「新規パイプラインの創出」を高効率で実現できる可能性が示されました。
両社は、本PoCで得られた知見を基に、探索段階から事業化を見据えた創薬プロセスの確立に向けた協業を進めています。

 

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■共同研究における今後の取り組み
本PoCの結果を受け、両社は今後、共同研究を通じて以下の取り組みを進めてまいります。

NBHL既存パイプラインの新規適応症候補の検証および導出*6(共同研究①)
FRONTEOのAI解析技術を活用し、NBHLが保有する既存パイプラインについて、科学性および市場性の両面から新規適応症候補を選定しました。今後、in vitro*7試験、in vivo*8試験などを通じた薬効評価ならびに臨床試験に向けた安全性評価を進め、最短で2026年度中の製薬企業への導出(ライセンスアウト)を目指します。
なお、本取り組みにおける知財、権利、ライセンスは両社で共同保有することを基本方針としております。
導出が実現した場合、FRONTEOにおいては、早ければ2026年度中に契約時の一時金として数十億円規模の対価を受領する可能性があるほか、開発の進捗や製品化・販売開始といった節目ごとに総額で数百億円規模の追加の対価を受領する可能性があると考えています。
導出による収益化が実現した場合には、開発や販売の進展に伴い段階的に収益が積み上がる事業モデルとなります(※)。
※上記収益の可能性は導出・開発進捗等の達成を条件とするものであり、収益計上時期は実際の開発状況や契約条件等により変動します。

新規抗体医薬品パイプラインの創出(共同研究②)
本共同研究では、PoCで得られた知見を基に新規抗体医薬品のパイプラインを創出し、共同研究の解析結果を通じた新薬の開発を目指します。また、同様のスキームでFRONTEOおよびNBHLの技術を融合し、様々な疾患に対して新規抗体医薬品のパイプライン創出を行う共同創薬モデルの事業展開も図ってまいります。

■GPCRを巡る創薬上の意義と課題
GPCRは、細胞外シグナルを細胞内に伝達する受容体群であり、疾患の発症や進行に深く関与することから、創薬において重要な標的分子とされています。実際に、市販薬の約30~40%がGPCRを標的としており、医薬品開発において欠かせない存在です。
一方で、GPCRは構造が複雑で安定化が難しく、特に抗体医薬品としての開発は技術的難易度が高いことから、長年にわたり創薬上の大きな課題とされてきました。

■NBHLの技術的特徴

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NBHLは、GPCRに対する独自の抗体医薬品ディスカバリープラットフォーム「MoGRAA*9」を中核技術として、GPCRを標的とした抗体創薬に取り組んでいます。
MoGRAAは、複雑な構造を持つGPCRに対しても高い選択性を有し、その機能を制御可能な抗体を取得できる点が特長です。同社は、GPCR抗体創薬における複数の技術課題に対応する要素技術を独自に開発、または外部技術を導入することで、複数の創薬シーズを継続的に創出しています。

現在、複数のパイプラインについて海外を含む製薬企業による評価も進められています。GPCR抗体創薬では、創薬初期段階における仮説設定や適応症選定が、研究成否や事業化に大きく影響するため、両社の協業による研究の加速が期待されます。

 

■FRONTEO 取締役/CSO(Chief Science Officer) 豊柴 博義のコメント
「今回実施したPoCで得られた成果は、両社にとって非常に重要な第一歩であると捉えています。FRONTEOの自社開発AI「KIBIT(キビット)」を活用した疾患・標的分子の網羅的解析と、NBHL様の高度な抗体創薬技術を組み合わせることで、従来にないスピードで新規創薬シーズを創出できることが示唆されました。疾患と標的分子の未知の関連性を非連続的に発見し仮説として構築するFRONTEOの技術と、複雑な構造のGPCR標的に対して適切な抗体を早期に取得するNBHL様の技術とは非常に親和性が高く、両社の協業による大きなシナジーを感じることができました。今後はNBHL様との関係を深めながら、製薬企業への導出(ライセンスアウト)と共同創薬モデルの両面で事業化を加速させてまいります。」

■エヌビィー健康研究所 取締役/CSO(Chief Science Officer) 髙﨑  淳のコメント
「両社で実施してきた本PoCを通じて、FRONTEO様の技術が、当社の既存パイプラインの価値向上および新規パイプライン創出に対し、想定を上回るスピードで貢献することを確認しました。
本成果を踏まえ、次段階の共同研究では、FRONTEO様とともに実証データを着実に積み上げ、パイプライン価値のさらなる高度化を図るとともに、当パイプラインの製薬企業への導出を目指してまいります。さらに、FRONTEO様のAI解析技術と当社の抗体創薬技術を融合した共同創薬モデルを展開することで、革新的かつ有用な治療薬を一日でも早く患者様に届けるべく、取り組んでまいります。」

FRONTEOとNBHLは、それぞれの技術と知見を活用し、さらにそのシナジー効果を最大限に発揮することで、革新的医薬品ならびに治療法の研究開発、医学・薬学研究の進展、医薬品産業の発展、医療の質ならびに患者のQOL向上に貢献してまいります。「日本を再び創薬の地へ」という理念のもと、医薬品産業を自動車、半導体に次ぐ基幹産業へと成長させることに貢献し、薬を必要としているすべての人に適切な薬が届けられるフェアな世界を目指してまいります。

 


*1 抗体医薬品:抗原(体にとって異物となり、免疫反応を引き起こす物質。ウイルス 、アレルギー原因物質、がん細胞表面の特徴的なタンパク質など)と結合して無毒化する「抗体」を、遺伝子組み換え技術などを応用して人工的に作製し、医薬品としたもの。抗原を持たない細胞や組織には影響を与えないため、副作用が少なくより高い治療効果が期待できる点が特徴とされる。
*2 DDAIF:AIと創薬に精通したFRONTEOの創薬エキスパートが、自社開発のAI「KIBIT(キビット)」の自然言語処理技術と独自の解析手法を駆使し、標的分子・適応症探索やその裏付けとなる仮説を提供するAI創薬支援サービス。
*3 GPCR:細胞膜上にある受容体。細胞外からのさまざまなシグナルを細胞内に伝える機能を持つ。ヒトには約800種類存在し、多様な疾患に関与していることから重要な創薬標的分子とされ、多くの既存医薬品の標的となっている。
*4 2025年10月1日付プレスリリース:FRONTEOと北海道大学発認定スタートアップ エヌビィー健康研究所、PoC(実証実験)契約を締結, https://www.fronteo.com/news/251001
*5 標的分子:薬を作用させる対象とする分子(遺伝子)のこと。
*6 導出:製薬企業においては、自社内で研究開発を行う形態のほか、他社・他機関から医薬品候補化合物などの開発権や販売権を獲得するケースがあり、後者の場合に、開発した企業・機関が製薬企業に対してそれらの開発権・販売権などの許諾・譲渡を行うことを導出(ライセンスアウト)と呼ぶ。
*7 in vitro:「ガラス(試験管、シャーレなど)内」を意味し、細胞や組織などを用い、生体外で反応や作用を調べる実験手法。
*8 in vivo:「生体内」を意味し、動物など実際の生体を用いて体内での反応や作用を調べる実験手法。
*9 MoGRAA:NBHLが独自に開発した抗体医薬品ディスカバリープラットフォーム。特に創薬標的として重要なGPCRに対し、高効率かつ高選択性の抗体取得を可能とする技術。


 

■エヌビィー健康研究所について
株式会社エヌビィー健康研究所(NBHL)は、抗体医薬品の研究開発に特化したバイオテクノロジー企業です。特に、創薬標的として重要でありながら従来開発が難しかったGPCRに対し、独自の抗体医薬品創出技術であるプラットフォーム「MoGRAA」を用いた創薬アプローチを推進しています。
NBHLは、MoGRAAを基盤に高効率かつ高選択性の抗体取得を可能にし、これまで低分子医薬品では副作用の課題から開発が断念されてきたGPCRを新たな治療標的へと変えることを目指しています。すでに複数の有望な医薬品パイプラインを保有しており、希少疾患やアンメット・メディカル・ニーズが高い領域に向けて研究開発を加速しています。
また、国内外のパートナー企業や研究機関との連携を積極的に進めることで、革新的な抗体医薬品の創出を通じて、人々の健康と医療の発展に貢献することを使命としています。

■エヌビィー健康研究所「MoGRAA」について
NBHLが独自に開発した「MoGRAA(Modification of G-protein coupled Receptor Activation with monoclonal Antibody)」は、GPCRを標的とした抗体医薬品創出に特化したプラットフォームです。GPCRは多くの薬の標的でありながら、構造の複雑さから抗体創薬が困難とされてきました。
MoGRAAは、こうした課題を克服し、GPCRに対して高選択性かつその機能を制御できる抗体を効率的に取得可能にします。これにより、これまで創薬が難しかったGPCRに対する新規パイプラインの創出を可能とし、アンメット・メディカル・ニーズに応える革新的な治療薬開発を推進しています。


FRONTEO Drug Discovery AI FactoryDDAIF)について

URL:https://lifescience.fronteo.com/products/drug-discovery-ai-factory/

「FRONTEO Drug Discovery AI Factory(DDAIF)」は、自然言語処理に特化したAIKIBIT(キビット)」(日本・欧州・米国・韓国特許取得済)と、FRONTEOの創薬研究者およびAIエンジニアの知見を融合したAI創薬支援サービスです。疾患関連遺伝子ネットワークの解析や、標的分子候補に関する仮説の構築を通じ、医薬品開発における研究者の意思決定を強力にサポートします。本サービスはすでに複数の大手製薬企業で導入され実績を積み重ねています。

※Drug Discovery AI Factoryに使われている技術は、FRONTEOが日本および韓国、米国、欧州で計21件の特許権を取得しています。

 

【参考:製薬企業との取り組み】

【参考:アカデミアとの取り組み】

 

■株式会社FRONTEOについて URLhttps://www.fronteo.com/

FRONTEOは、自社開発のAIKIBIT(キビット)」の提供を通じて、日夜、社会課題と向き合う各分野の専門家の判断を支援し、イノベーションの起点を創造しています。当社独自の自然言語処理技術(日本・欧州・米国・韓国特許取得済)は、汎用型AIとは異なり、教師データの量およびコンピューティングパワーに依存することなく、高速かつ高精度での解析を可能にします。加えて、解析した情報をマップ化(構造を可視化)する特許技術を活用することで、「KIBIT」が専門家のインサイトにダイレクトに働きかけることができ、近年、KIBITの技術が創薬の仮説生成や標的探索にも生かされています。

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KIBITの独自技術およびアプローチを通じて、「集合知に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」理念の実現に向けて、ライフサイエンスAI、リスクマネジメント(ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援分野経済安全保障分野リーガルテックAI分野)、DXビジネスインテリジェンス・プロフェッショナル支援分野)の各事業で社会実装を推進しています。

2003年8月創業、2007626日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国、韓国で事業を展開。資本金901,372千円(2025930日時点)。

FRONTEOKIBITDrug Discovery AI FactoryFRONTEO日本および韓国、米国、欧州における商標または登録商標です

 

<報道関係者のお問い合わせ先>

株式会社FRONTEO 広報担当 pr_contact@fronteo.com 電話:080-4321-6692
株式会社エヌビィー健康研究所 広報担当 nb_press@nbhl.co.jp 電話:011-708-7156