FRONTEO、AIを用いた経済安全保障ソリューション 「サプライチェーン解析サービス」の技術で特許査定を取得

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2022.02.08 プレスリリース

- 報道関係各位 -

FRONTEO、AIを用いた経済安全保障ソリューション 「サプライチェーン解析サービス」の技術で特許査定を取得

人力では簡単に発見できないチョークポイントや、企業間の潜在的繋がりを見出す 日本初の解析システムとして認定

株式会社FRONTEO
代表取締役社長 守本正宏
東京都港区港南2-12-23
(コード番号:2158東証マザーズ)

株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下 FRONTEO)はこの度、第三のAI「Looca Cross(ルーカクロス)」を搭載した経済安全保障対策ネットワーク解析システム「Seizu Analysis(セイズアナリシス)」の1つめのソリューションである「サプライチェーンネットワーク解析ソリューション」のために開発した技術に対して特許庁より特許査定通知を受領したことをお知らせします。

 

 この特許査定通知により、本技術を搭載したソリューションが、オープンソースから得られる情報を基に、人の力では簡単に発見できないチョークポイント(戦略的に重要な地点)や、企業間の潜在的な繋がりを見出すことのできる日本初の解析システムであると認められたことになります。

 

【特許概要】

出願番号 :特願2021-102783

特許出願日:2021年6月21日

 

「Seizu Analysisサプライチェーン解析ソリューション」は、投資家情報や有価証券報告書などのオープンソースから得られる複数の情報を基に、広大なサプライチェーンネットワークにおける特定の企業とのつながりを可視化します。これを活用することにより、自社のサプライチェーンが、デカップリング(望ましくない国・企業との取引の切り離し)の要件を満たしているかや、強制労働を強いる企業との関係がないかを確認したり、グローバル経済ネットワークにおけるチョークポイントがどこにあるかを把握したりすることが可能です。

 

サプライチェーンにおける人権リスクの有無や、軍事転用可能な技術・製品の輸出に対する関心および懸念は近年、ますます高まっており、企業では自社や取引先のサプライチェーンおよびM&Aの買収先の健全性の評価が急務となってきました。通常、企業が自力で自社のサプライチェーンの健全性を確認しようとすると、二次~三次先の取引先企業を調査するだけでも多大な時間とコストが必要となります。しかし、「Seizu Analysis」を活用すれば、短期間かつ低コストで十次先の取引先まで上流・下流を含むサプライチェーン全体を把握できます。例えば自社のサプライチェーンの中に、制裁リスト(例:米国商務省産業・安全保障局が定めるエンティティリストなど)対象企業が含まれていないかを確認し、発生し得るリスクに備えることが可能です。

 

また、競合企業のサプライチェーンを解析することで、自社の強みとする差別化要素の見極めや、戦略製品に関する取引先のチョークポイントとしての影響力を把握し、取引先との交渉を有利に進めるための情報収集に役立てることができます。

 

FRONTEOは、経済安全保障という新たに顕在化した課題に直面する日本企業に対して、継続的に戦略的で迅速な意思決定を行うためのソリューションを提供していきます。また、こうしたソリューションが経済安全保障における抑止力となり、企業のリスク回避と新規ビジネス創出への一助となるよう努めてまいります。

 

■FRONTEOについて URL:https://www.fronteo.com/

FRONTEOは、自然言語処理に特化した自社開発AIエンジン「KIBIT」と「Concept Encoder」、「Looca Cross」を用いて膨大な量のテキストデータの中から意味のある重要な情報を抽出し、企業のビジネスを支援する、データ解析企業です。2003年8月の創業以来、企業の国際訴訟を支援する「eディスカバリ(電子証拠開示)」や「デジタルフォレンジック調査」などのリーガルテック事業をメインに、日本、米国、韓国、台湾とグローバルに事業を展開してきました。同事業で培ったAI技術をもとに、2014年よりライフサイエンス分野、ビジネスインテリジェンス分野、経済安全保障へと事業のフィールドを拡大し、AIを用いて「テキストデータを知見に変える」ことで、創薬支援、認知症診断支援、金融・人事・営業支援など、様々な企業の課題解決に貢献しています。2007年6月26日東証マザーズ上場。2021年1月第一種医療機器製造販売業許可を取得(許可番号:13B1X10350)、同9月管理医療機器販売業を届出(届出番号:3港み生機器第120号)。資本金2,973,975千円(2021年3月31日現在)。

 

 ■Looca Cross について

Looca Crossは、膨大なネットワークの中から意味のあるつながりを見つけることで、経済安全保障のための戦略策定を支援するAIです。世界中の企業の株主や、取引先の情報をつなぎ合わせていくと、巨大で複雑なサプライチェーンネットワークや持ち株ネットワークが浮かび上がってきます。これらのネットワークの中で、モノやサービスがどのように流れていくのか、支配力がどのように伝わっていくのかを、人の力で分析することは殆ど不可能です。このような、人力ではおよそ解析しきれない規模のネットワーク内でのモノの流れやネットワーク内での力の伝搬を捉えるべく、FRONTEOでは新AIエンジン「Looca Cross」を開発しました。Looca Crossにより、莫大な数の見かけ上の取引経路の中から、リスクのある可能性の高い経路を見つけたり、チョークポイントとなる企業を見つけたり、何段も離れたところからの企業の遠隔支配を見つけることが可能となります。

 

■Seizu Analysisについて 

 

Seizu Analysisは、オープンソースから得られる情報を元に、膨大なサプライチェーンを解析し、その中から特定のエンティティ(取引が好ましくないと判断された企業等)同士のつながりを抽出することが可能です。通常、企業が自力で自社のサプライチェーンの健全性を確認しようとすると、二次、三次サプライヤーまでしか追うことができないとされていますが、Seizu Analysisでは、十数段先のサプライヤーまでトラッキング可能です。 

 


※FRONTEO、KIBIT、conceptencoderはFRONTEOの日本における登録商標です。